君たちはなんのために日報を書くのか
誰かの圧力によって、今日も日報を書かされているあなたへ。もしくは、日報って意味わからんなと舐めくさっていたあの日の私へ。
一般的に言われる日報の目的やポイントは、ググってください。ここでは、私が言いたいことだけまとめます。ゆえに、すごく偏っている可能性が高いです。
目次
日報は「報告」です
まず第一に、日報は「日次報告書」の略であって、日記ではありません。
業務報告であって、れっきとした仕事です。
どんな職場でも、自分のやったこと全てを上長に口頭で報告できる時間はないはずです。ゆえに、文章におこして報告する、というのが日報の役割です。別に自分の日記帳だと思って1日の終わりにちょっとポエミーなことを書いてみても良いですし、誰かをクスッと笑わせる何かを挟んでもOKですが、業務報告であるという前提を忘れないようにしましょう。
- 今日、何をして、どうなったのか?
- 今日やれなかったことはあるか? やれなかった場合、どう巻き返すか?
- 明日は何をするのか?
- 周りへの連絡や相談はあるか?
例えばこういったことを明記して、上長なり周りの人が「あなたが今日何をしたか」「業務遂行にあたり困っていることがないか」を、5W1Hで確実に把握できるようにしましょう。
具体性がない、どうなったかわからないなど、報告の体を成していない日報は、日報ではなく、自己満日記の可能性が高いです。
ちなみに、報告していないことに対して問題が発生した場合、あなたの上長は確実に「なんでもっと早く相談/報告しなかったの?」とか言ってきます。うるさいよね。でも日報に書いておけば、少なくとも「日報に書いていました」くらいは言い返せます。その上で「おっしゃる通り、早めに直接お伝えすべきだったかもしれません」などと言っておけばなんとかなるでしょう。
日報は「記録」です
第二に、日報は業務の記録手段の1つです。なぜ記録するか?
あなたは今日やったことをきれいさっぱり忘れる可能性が高いからです。というか、逆にさっさと忘れて、脳みそをクリアにしておいた方が仕事が捗るからです。
記録に残したらさっさと忘れる。必要な時に記録を見直して「あー、1年前に同じタスクやってたわ」「具体的な手順ってどうだったっけ」と見返して参考にする。それくらいでいいです。毎回毎回脳みそを使っていたら体が持ちません。
もうずいぶん前に「3分前は過去」という名言を残したモデルさんがいましたが、3分前のあなたは他人です。そう思って日報を書いた方が身のためです。上長に対してもそうですが、未来のあなた自身のためにも、可能な限り具体性を持たせた記録にしておきましょう。
試合はもう始まってるんだよ
そんな感じで、まあ偉そうに日報がーとか主張しているわけですが、新卒の頃の私はそんなこと全く考えず、何のために日報を書いているのか考えようともしませんでした。
だからもちろん日報自体で何の改善もしなかったし、何なら日報もその日の仕事も、全部練習試合か何かだと思って舐めくさってました。だから、まともな戦力になるまで人より時間がかかったし、何なら今も苦手なことが多いんだと思っています。
見出しの言葉は、あの日の私に一番言ってあげたい言葉です。というか、練習試合だと思うならそれはそれでまじめに練習しようよ、という感じです。
表現力を上げたい?一人前になりたい?専門スキルを上げたい?
それ全部、日報で試せるし磨けるよね?
「表現力を上げたい」なら、日報でまず言葉も入れる図も、ひとつひとつこだわって、どこまで表現できるか考えてみたらいい。
「一人前になりたい」なら、あなたが認めている先輩が思わずお手本にしてしまうくらいの日報にできないか考えてみたらいい。
「専門スキルを上げたい」なら、1日1つでいいから、今日やったことの振り返りをして、明日に備えたらいい。
逆にいうと、日報で練習すらできない人は、いつまで経っても「こうなりたい」って言っているだけの半人前だし、周りの人からも半人前扱いされる可能性が高いです。周りの人は殆どのケースにおいて、あなたのアウトプットであなたを評価するしかないからです。
誰かが必ず見ていると信じよう
上長が日報を見てくれていない、もしくは、見てくれているかわからない…そんなケースもあると思います。
そんな上長ほっといていいです。
いえ、まじめな話をすると…部下からの報告の確認は監督者の仕事なので、見てなさそうなら「見てほしい」って改めて伝えましょう。もしくは、上長の上長か人事に言いましょう。
代わりに、毎日じゃないかもしれないけど、ちゃんと見て、少なからず反応をくれる人はどの職場でもきっといるはずです。もしくは、あなたの日報は、過去を忘れた未来のあなたの役にきっと立つはずです。
ちなみに舐めくさっていた私は、30を少し超えてからやっと目が覚めまして、日報の義務はなかったんですが、だいたい毎朝30分の時間をとって内省の時間を取るようにして、さらにその記録を定期的に見返すようにしたら、3ヶ月前の自分が恥ずかしいと3ヶ月ごとに思える程度には、ちょっとだけまともな社会人になったと思います。あ、でも最近さぼってるな…