研修や合宿の企画から実施まででやる9つのこと

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弊社は「1つのオフィスに全員が毎日出社する」みたいな現象が発生したことは、おそらく限りなくありません。

なぜなら2006年の創業以来フルリモートワークで、メンバーの居住地も神戸/長岡/仙台/埼玉/東京/神奈川/福岡/鹿児島/沖縄/アムステルダム/フィラデルフィア…とさまざまだから。となるとメンバーが集まる機会はコミュニティ活動や研修といったイベントになります。

ただ、コロナ禍以降オフラインイベント自体がめっきり減り、私が入社して以降はコミュニティイベントもほぼない状態。

ということでメンバー同士で顔を合わせる機会を作りたいがために合宿を企画していたので、全社合宿や部門ごと合宿を企画・実行する中でいつもやっていることを記録しておきます。

1. 目的、目指すゴール、それに対する現状の課題感を定義する

何はともあれまずは目的の設定から行う。

どんなアイスブレイクをしようか、どんなネタを仕込もうかといった枝葉の情報はどうでもよくて、まずは目的、目指すゴール、それに対する現状の課題感を定義する。

「なんとなく皆わかってるでしょ」と言語化しない場合、せっかく時間やお金を使った合宿が、ただ飲んだだけで終わることになる。

逆にここさえブレなければ、周りに助言をもらいやすくなったり、巻き込みやすくなったりする。

2. 稟議を通す(&事前に根回ししておく)

目的、目指すゴール、現状の課題感を言語化したら、上長に承認を得に行く。

個人的には稟議や決裁が存在する意味は「社内外のステークホルダーに説明がつくようにすること」かなと思っている。

企画者のあなたが説明できないものは、上司はその上の上司にも説明できない。そうなると、一番上の上司は社会に対して説明ができない。だから稟議が存在するんだと思う。上場企業ならなおさらだ。「目的もなく説明もなく、なんとなくお金と人手を使っている会社」なんて信用されないよね?

ということで面倒でも話は通しておこう。

コツは、始める前にゆるっと話を通しておくこと…いわゆる根回しだ。お酒が飲みたいでもなんか面白いことがしたいでもなんでもいい。必要なのは大義名分だ。

なお、弊社はプロジェクト管理にBacklogを使っているので、合宿の起案(一般的にいうところの企画書)はBacklogに課題を立てている。

合宿を起案する課題例。これは割とガッツリ書いた方

3. 参加者を決める

参加者は目的に紐づくので、この段階である程度参加者は決まっているはずだ。

が、「どうせだったらこの人も呼びたい(会いたい(一緒に飲みたい))」みたいな人もいるだろう。そういう場合は「その人を呼ぶ必然性を作ること」だ。

「事情を理解しつつも第三者的な観点で冷静に意見を言ってくれる存在が必要だ」とか「会議で話していることをリアルタイムにソースコードに反映させたいので○○さんに参加してほしい」など、理由はなんでもいい。必要なのは大義名分だ。

もちろん、稟議を通した内容はきちんと実行すること。

4. タイムラインを決める(もりもりにしすぎない)

企画のゴールからプログラムを決める。

オフラインでやる合宿は、時間通りに進むことはほとんどないと思う。時間の余裕を持って組む。

5. 宿題を決める

時間通りに終わらないことが想定される場合や、合宿前に済ませられるものがある場合は、宿題にして参加者にあらかじめやってきてもらうようにお願いする。

宿題をやってもらうことで、参加者としても心の準備ができるし、合宿で何をするのかを少し理解してもらうことができる。できれば簡単でも良いので、何かアウトプットをしてもらった方が良い。

宿題の例

  • あらかじめ用意したフォーマットに沿って自己紹介を書いてもらう
  • 課題図書を読んできてもらい、感想をメモしておいてもらう

6. タイムラインを決めて周知する

宿題のお願いと同時期に、時間割を参加者にお知らせする。できれば2段階に分けてお知らせするのが良い。

1段階目は合宿の実施が決まった段階:日程と開始時間、終了時間くらいは参加者にお知らせしておく。移動手段が飛行機や新幹線になる場合はなおさら。

2段階目はプログラムが決まってきた段階:私は以下のようなタイムライン表をスプレッドシートで共有している。

7. 懇親会の会場を押さえる

懇親会(飲み会)の会場も押さえよう。私は飲食店の目利きや予約対応がとても苦手というのもあり、合宿場所のオフィスで働いている人にお店探しと予約をお願いしている。

いつもありがとうございます。

8. プログラムの資料を作る

用意することが大体終わったら、合宿前日までにプログラムに関わる資料やスライドを作っておく。一晩寝かせて、合宿5分前に少し手直しすることもある。

9. 相談できる人を複数人持っておく

相談できる人は、できれば2人、最低でも1人はほしい。その企画が問題ないか、もっと良くできるのではないかを見てアドバイスしてくれたり、場合によってはプログラム作りを助けてくれるからだ。

事前準備が8割

合宿は事前準備が8割。合宿が始まる前に、その合宿が成功しているかしていないかがわかると言っても過言ではない。最後の最後まで詰めきろう。

さて、そんなこんなで明日も合宿。がんばろう。